とんぼ

大掃除の時間、墨汁で真っ黒になった書道室の洗面台を
むきになって洗っていて、ふと上を見たら窓の所にトンボの羽らしきものを発見
かすかに動いていたのでひっかかっちゃったのかと思って、手をのばしたけれど
届かなかった
しばらく見ていたけれどやっぱり抜け出せないみたいで
洗面台、きりがついてから
思い切って洗面台に上ってみた。ちょっと、まわりが気になったのか窓をふく振りをして
やっぱり、とんぼがいた
羽をつまんで下に降りたけれど、動かなかった
さっきまで動いていたのに、とんぼは動かない・・
指で足を触ると少しだけ動いた。それから、動かない・・
弱ってるのかな。もうダメなのだろうか・・・
そんなことを考えながら掃除が終わり、とんぼを持ったまま、外へ出た
手に乗せてみたけれど、飛ぶ気配はない
もう歳なのかな・・・
そのまま、教室にも入れずうろうろしていた
部員の人にあった
初めに会った女の子は、とんばをみせたら苦笑いをして去っていった
次にあったひとに、とんぼを見せようとした瞬間、
とんばは飛んだ
青空に、とんぼは飛んでいきました
良かった。とても嬉しいキモチになった
とんぼは飛んだ
元気になったんだね。良かった

わたしも元気になる。飛んでくよ
とんぼ、また会おう(^ー^)